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春を恨んだりはしない

Fleur_32
Hasselblad 503CX+Makro-Planar CF120mm F4+Kodak TRI-X400

またやって来たからといって
春を恨んだりはしない
例年のように自分の義務を
果たしているからといって
春を責めたりはしない

わかっている わたしがいくら悲しくても
そのせいで緑の萌えるのが止まったりはしないと

ヴィスワヴァ・シンボルスカ『眺めとの別れ』(沼野充義訳)

池澤夏樹さんの著書『春を恨んだりはしない』(中央公論新社)のなかで引用された詩の一節です。昨年の4月下旬、岩手県宮古市をめざし羽田空港に向かっていたとき、偶然、池澤さんをお見かけしたのでした。きっと彼も東北へ行くのだろうと思いました。そして答えは、この本のなかにありました。

東北には、あれから十回ほど足を運びました。回を重ねるほどに、言葉が遠ざかっていきます。自分の口で伝えたいことは山ほどあるというのに。

この本には、わたしが伝えたかったことの多くが書き記されています。わたしにとって、ちいさな救いとなりました。

春を恨んだりはしない - 震災をめぐって考えたこと春を恨んだりはしない - 震災をめぐって考えたこと
(2011/09/08)
池澤 夏樹

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| | 22:57 | comments:7 | trackbacks:0 | TOP↑

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言葉の誕生を科学する

Daikanyama_7
Hasselblad 503CX+Makro-Planar CF120mm F4+Kodak PORTRA 400NC

言葉はいつどのようにして生まれたのだろう。

鳥やクジラが求愛のために歌うように、人間も最初は歌っていたのではないか、という「言語の歌起源説」。あまりに面白くて、一気に読み進めてしまいました。メスの前で歌わなくなり、歌うことそれ自体の美を追求するようになったジュウシマツの「パンダ」の話も楽しかった。

新しい音を学び、オリジナルの歌をつくることができるのは、鳥とクジラと人間だけなのだとか。人間のつぎに言葉を話すとしたら、可能性が高いのは音を学ぶことのできる鳥かクジラで、発声の学習ができないサルには習得できないのだそうです。

生物のなかで唯一言葉を獲得してしまった人間は、これからどこへ向かうのでしょう。「言語を持ってしまうと、やがては原子力を使えるようになって、いずれ滅びる」という話は、原発におびえて暮らすいま、次第に現実味を増しているような気がします。いままさに、後戻りできるかどうかの最後の分岐点に立っているような気さえしてきました。


「鳥はなぜうたうのか?鳥がうたうのは、求愛のため、繁殖のためである。しかし、そのことで鳥の歌は次第に複雑になっていった。人間は、なぜ言葉を話しはじめたのか?人間も言葉以前にうたっていたのではないか?長い進化の過程で、人間だけが、ある時「歌」から「言葉」へと、大いなるジャンプをなしとげた。いまだ謎であり続ける、人間が言葉を得て、心を持つに至る悠久の時間に、初めて光をあてる」

言葉の誕生を科学する (河出ブックス)言葉の誕生を科学する (河出ブックス)
(2011/04/13)
小川 洋子、岡ノ谷 一夫 他

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| | 00:05 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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植田正治写真展―写真とボク―

日曜日、「植田正治写真展―写真とボク―」を見に、北浦和の埼玉県立近代美術館へ行ってきました。最終日になんとか滑り込むことができました。日本で初めての大規模巡回展とあって、展示作品も初期から晩年までの代表作約200点と見応えがありました。あたたかで、ユーモアあふれる植田さんの写真の数々に、胸がいっぱいになりました。いまも静かに感動しています。

なかでも一番心を動かされたのが、特別展示の「僕のアルバム」。植田さんが亡くなったあとに発見された未整理のネガから、ニュー・プリント10点を制作・展示したものです。ファインダー越しに紀枝夫人を見つめる、植田さんの愛情深い眼差しがとりわけ印象的でした。

帰りに購入した写真集『僕のアルバム』も、また素晴らしくて。結婚式までお互いの顔も知らなかった二人が、夫婦になり、子供に恵まれ、穏やかで満ち足りた日々を送る様子が、ページをめくっているとじんわり伝わってきます。機会があったら、ぜひ手に取ってほしい1冊です。

僕のアルバム僕のアルバム
(2007/11)
植田 正治

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| | 01:04 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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新山清の世界

連休の最終日、目黒のコスモス・インターナショナルさんへ、額装の相談に行ってきました。年始のお休みにもかかわらず、新山社長が笑顔で迎えてくださり、恐縮しきり。細やかなアドバイスをいただきながら、フレームやマット、マットの加工方法などを決めてきました。でき上がりが楽しみ。

その後は、新山社長のご厚意で、お父様で写真家の新山清さん(1911-1969)の写真集やビンテージプリント、最近雑誌で特集された記事などを見せていただくことに。写真集『新山清の世界―パーレット時代 1937~1952』『新山清の世界 Vol.2 ソルントン時代 1947~1969』いずれも素晴らしくて、時間がたつのも忘れて見入ってしまいました。近年再評価の動きが進んでいるのも頷けました。

何気ない日常の風景を、形の面白さや美しさ引き出しながら構図にまとめていくさまは、シュールレアリスムを想起させるようなユーモアがあって、見ていて興味がつきなかったです。蛇腹の付いた小型カメラ・パーレットにも触らせていただいたのですが、びっくりするぐらい、シンプルで制約の多いカメラ、なんですよね。にもかかわらず、あれだけの作品を残すことができたのは、写真への並々ならぬ情熱があったからなのだろうと思います。

1月11日(火)~23日(日)まで、新山清さんの写真展「石・水」がギャラリーコスモスで開催されますので、興味のある方はこの機会にぜひ。一足先に見せていただきましたが、身近なところにこそ魅力的な被写体が溢れていることに、あらためて気づかされました。素敵な写真をたくさん拝見して、またむくむくと写真が撮りたくなってきました。

新山清の世界―パーレット時代 1937~1952新山清の世界―パーレット時代 1937~1952
(2008/11)
新山 洋一

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新山清の世界 Vol.2 ソルントン時代 1947~1969新山清の世界 Vol.2 ソルントン時代 1947~1969
(2010/11/25)
新山清

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| | 23:39 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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にがい光り

Istanbul_12_mer
Rolleiflex 2.8F Xenotar 80mm F2.8+Kodak TRI-X400

きみはいつもひとりだ
涙をみせたことのないきみの瞳には
にがい光りのようなものがあって
ぼくはすきだ

田村隆一『四千の日と夜』の「細い線」より)

先日発売になった『田村隆一全集 1』(河出書房新社刊)を読んでいます。処女詩集『四千の日と夜』の言葉に、こんなにも心がざわつくのはどうしてなんだろう。無性に、言葉だけの世界に没頭したくなってきました。

| | 01:20 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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